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定義できないユニークさだ。
物語から絵画のようなイメージが、音楽からビジョンが溢れてくる。
Brendan Canty (Fugazi, The messthetics)

9th Full Length Album

公式通販、全国CD店、会場にて発売中

01. スティグマ
02. 暗闇でアジテート
03. デラシネ
04. 座礁のノア
05. 迷草の花
06. キリギリス
07. 大口叩き
08. 真夜中の太陽
09. 千の憂い
10. いくつかの嘘
11. 煙
PRODUCED BY MUSHAxKUSHA
DIRECTED BY ウエダテツヤ、石島聡、安藤升二
RECORDED BY 安藤升二 (Fenice)
MIXED BY 橋本 拓也 (Tokyo Recording Co., Ltd)
MASTERED BY 塩田浩 (Tokyo Recording Co., Ltd)
COVER DESIGNED BY C7
製品情報
アーティスト:MUSHA×KUSHA(ムシャクシャ)
タイトル:影囁く暁に
製品番号:FECD-0164
発売日:2019.11.20
税抜価格:¥2,700
今作に寄せて
MUSHA×KUSHAは1997年に高知で結成されたロックバンドである。踊り子の存在、4弦ギターの歪なサウンド、和洋混沌の音楽性、誰かが言ったThe Dead Kennedys + The Doors + 山口百恵。2000年代の日本のインディーズシーンでは綺麗に染まった異彩を放ち続け、ショウビジネスに振れる事を放棄し、ただひたすらに日本中のライブハウスを駆けまわった。
1998年のデビューから2009年までの所謂全盛期には、平均して年間約200本に及ぶライブを約10年間。家なんか無い。ギャラとCDやグッズの売り上げを糧に、一年中全国を機材車で放浪するのだ。あまりの過酷さから止まらないメンバー脱退と、そして加入。その中で強固さを増していった作詞と踊りの梅原、歌と4弦ギター池田、2人と毎年入れ替わるメンバーたちとしてのMUSHAxKUSHAの幻の世界。言わばSEASON 1であった。
そしてその終わり際、遂に2009年にふたりぼっちになっちまって活動状況は一変。激減したライブ、固まらないメンバー、産まれない作品。1年、また1年、少しづつ色が薄くなる実感、懐かしむ遺物へと変態をしている実感。家があるMUSHAxKUSHAなんて・・・と誰かが吐き捨てる事に唇を噛む。そして2人で交わした「止まったら、辞めたら、オシマイ」という約束。2人の幻の世界で這い回って、少し息をしていた。SEASON 2だった。
・・・私はこう思う。2人のMUSHAxKUSHAが2009年に東京に不時着したその時、既に影はそこに居た。待っていた。そして何かが決定付いた。2011年、石島加入。2014年、ウエダ加入。2016年平加入。皮肉にも東京で虫の息になって7年、結成から18年、遂に、そして偶然に、本質的な5人のMUSHAxKUSHAの原型が現る。過去に無い演奏の圧力、完成度、アレンジ、そして理解。再びバンドの核に火が灯る。結成20年の2018年に再録ベストアルバム「?」での清算を終え、狙い澄ましたように2019年初頭のアメリカツアー中に降りてきた新作のビジョン。もうこれは必然なのだ。これは5人のMUSHAxKUSHAによる10年振りの、いや、新たな1st Album。完全新作。バンドは奇跡?生物?とんでもない。これはMUSHAxKUSHAと言う普遍のビジョンの単なるストーリー。人生は短い。必然の往来を、懐かしむ暇なんてないだろう。音を、言葉を、聴いて、ただ感じ、思考したらよい。一巻の終わりまで。
囁木 影太郎
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