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⑦ 1点物の特攻服

  • 執筆者の写真: 梅原江史
    梅原江史
  • 5月6日
  • 読了時間: 2分



2024年5月に久しぶりに高知に帰りました。

もう長くはないといわれている父が生きているうちにどうしても会っておきたくて。

意識はもうないであろう父でしたが、きっと僕の帰りを待ってくれていたんだと思います。

僕との面会の翌日、父は息を引き取りました。

僕はちょうど転職のタイミングだったので1週間ほど高知には滞在する予定でしたが、その期間のうちに見送ることになりました。

棺の中の父にいくつか言葉を投げかけてみました。

悲しい気持ちというのは不思議となくて、感謝の気持ちでいっぱいでした。

僕はお父さんの息子でいられて本当によかったです。

生きている父が目の前にいた頃のようにその気持ちを伝えました。


しばらく経ち、父が亡くなったことで一気に死というものが身近なものとなりました。

これは決してネガティブなことじゃなく。

誰にも必ず訪れるそれを自分のこととして考えるようになりました。

きっと多くのことを望んだとしても、それを叶えきるほどの準備の時間はさほど残されてはいないのかも、と。

僕の場合、幸運にもMUSHA×KUSHAのおかげで自分が生きているうちにやり遂げたいことというのが明確にあります。

自分自身が感動できる作品づくり、そして興奮できる1本1本のライブです。

これだけは大切にしなくては、と改めて考えます。


4年前に大腿骨を骨折してからは日常生活にこそ支障はないものの、体の使い方は明らかに変わった。

ここは慣れというか、元通りではない体の使い方を覚えなくちゃいけない。

それに加えて僕は自分の体を過信してきたほうだと思うんですが、過信すらできないくらいには特に今年あたりから劣化の傾向にありました。

優先するものがMUSHA×KUSHAの活動である限り、この体とはごまかすことなく向かい合っていかなくちゃいけない。

その上でいままで以上に頭を真っ白にできる踊りをステージで踊ることができたなら、と試行錯誤してみるわけです。

今年に入って自分に課した変化のひとつに断酒というのがありまして、体型が二十代の頃に戻りました。

お酒にたくさん夢見させてもらった僕ですが、やめた場合の未来のほうを選んでしまいました。

あの頃とはマインドもいろんなものも変わっちゃったけど、踊り続けることが僕の挑戦です。


「お楽しみは?」


そう、これからです。

 
 
 

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